淡路島の鍼灸治療院の立ち上げからご協力させていただきました。西洋医学と東洋医学の知識を合わせた本格的な鍼灸治療を得意とする鍼灸院です。男性が院長の鍼灸や整体のサロンが多い中、女性が通いやすい治療院の運営を目指す治療家のお店です。
お客様からどうしても取り入れたいというご要望は、『淡路島の澄んだ空の色』でした。長年住まれていた大阪とは異なる、澄んだ青空がとても印象的なので、店名も『そら鍼灸院』に決まっていました。
そこで、女性鍼灸師の鍼治療の技術力を全面的に推し出すつもりで、血圧を安定させるブルーを基調としたもので、色調は澄んだ青い空を連想させる色をブランドのキーカラーとしてみました。お店の方針として、体調の回復を早めるために五感の嗅覚と聴覚も活用すべく、アロマの香りとヒーリングミュージックも併用される事から、ロゴにはティートリーをイメージとしています。
開業開始日が定まっておらず、必要な設備を買い増ししながら作っていくため、様々な展開を考案しつつも、当初はWebサイトの公開と名刺、メニューを掲載した簡易メニューから用意します。
初期に簡易的に用意したパンフレットです。店名と出店場所、メニューが決まり、少数のみ印刷しています。信頼と衛生的な印象を与えるもので仕上げています。
表面・裏面
中面
オープンから数ヶ月
開業当初の5月から夏に向けての数ヶ月の内にアロマの種類がより充実し、部屋にはプルメリアなどの装飾も増え、女性のお客様が長時間リラックスして滞在されるようになり始めた事をきっかけに、イメージをハワイアンに少し近づける事になり、お店のロゴの色を落ち着くこげ茶へと変更しました。空間全体が治療空間から全体を落ち着いたトーンにまとめ、装飾のプルメリアに合わせたハワイ島を意識した雰囲気にしつつ、色調では信頼感を持たせています。施術中は部屋全体がやや暗い色味になり、お客様に居心地良く感じていただける空間に整えました。
紙もののクリエイティブ
空間が完成した事で、部屋の写真を撮影して公開する準備が整ったため、この段階から紙モノの制作に本格的に取り掛かります。
兵庫県の中で、本州から離れた〝島〟という環境で、かつ日本で最古の歴史書『古事記』の冒頭を飾る「国生み神話」の土地である淡路島。瀬戸内海の入り口に位置するため、海流の流れ込みと内陸の海という環境から、食も大変恵まれる風土があるため、島民も地元に強い愛着があるのと、島の南北をつなぐ高速道路が島内外の移動を簡便にしているため、他の地域のショッピング利用とは異なる地域性がある。その特徴から、地元民は新店の情報に敏感でありながら、ご贔屓にしているお店も大切にする傾向も強いため、完全に新規で創業する場合、短期目標と長期目線での戦略を当初から立てる必要がある事が汲み取れる。
また、リブランディングの候補として複数の媒体への掲載を検討し、それぞれで掲載の内容から魅せ方に変化を加えつつ、コストを抑えるために各媒体の展開を状況に応じて変化させて露出をさせる計画にした。デザインの方向性は、女性的なもの、です。
表面
裏面
戸別配布
一般的にA4サイズでのチラシが多い中、面積あたりの印刷コストに優れるBの用紙で制作する。配布には戸数あたりの追加コストが必要なため、地域を限定し、複数回に配布を行うようにし、広いエリアをカバーするために、読者層と配布戸数が多い地域情報誌にも掲載。掲載する号を選定し、クリエイティブの内容も季節性を意識したものに変化させ、内容にも特徴を出すように心掛ける。競合の訴求内容と魅せ方を常に意識しつつ、Webへ誘導する仕掛けと計測を行う。
Webサイト
オープン時からGoogle検索を意識した情報量で、広告を見た人が訪問しやすくする展開を用意する。オープン後、戸別配布した各媒体からWebサイトへ訪問させる事で、新聞の折込広告に関しては配布数を徐々に減らし、状況が整い次第、来店した方へのメニュー案内とする。リピートするお客様の特徴をまとめ、サイトへ流入が多い地域を特定しながら、将来的に顧客になりそうな方々が多くいそうな都市を絞り込んでいく。
半年後
鍼の技術を高めるため、新たに美容鍼を導入。美容鍼灸の第一人者北川先生の弟子として技術を習得され、一般的にはまだ知られていない状況からWebサイトの検索エンジンに対する強化を行い、商圏に据える本島の兵庫県と四国の高知県に対して露出を高める改造を施す。
美容鍼灸の第一人者北川先生の技術をリリースした秋のdan広告
オープンから1年半後
女性のお客様に旦那様が同行されるケースが増え、男性もお受けできるように変更したいとのご意見を受け、案内に使うクリエイティブの方向性を軌道修正する。技術を最優先にし、鍼治療に特化させる方針へ舵を切る。アロマは趣向性が強く、好みも分かれるため、施術中には炊かない方針のため、チラシの役目は終了し、Webとブログの連携に特化させていく。
デジタル強化を図るため、必要なツールを各種揃えていく。先生お一人での経営のため、採用するツールは最小限の1つとし、そのシステムを中心に仕掛けを用意する事で、リピーターの方々に浸透しやすくわかりやすく案内できるようにした。
オープンから2年後
長年、病院での治療を続けてきたが一切効果が現れなかったため、治療院に相談にきた方へ、基礎体温や免疫を高めるためのご案内をし、ご自宅でもご自身で続けられる事をお伝えした結果、何人ものお客様から「子供が生まれました」というご報告を受け、不妊鍼灸を新設。相談窓口としてLINEを活用する事でご相談も増え、一層、デジタルの施策が順調に稼働している事が推察できる。
大阪に支店を出店
この頃、先生出身の大阪にも支店を出店。お客様の特徴やニーズが異なるため、淡路島の本人とは全く別のサイトを用意し、混同されないように配慮。大阪についての特性を調査するため、状況を常にリサーチし続ける。
その後、淡路島の本島の予約が入りすぎるため、大阪の支店を完全に別物と独立させた運営にし、淡路島での治療に専念を続けていらっしゃいます。
そら鍼灸院様
【仕様】
| 媒体 | 仕様 |
|---|---|
| パンフレット |
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| 折込チラシ |
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| 地域情報誌 | フリーペーパーdan(淡路島の地元情報誌) Googleへ登録されるまでの初期段階に季節毎に掲載申込み。 詳細はこちら> |
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